かもめもかも

かもめのつぶやきメモ

2020年8月の読書

8月の読書メーター
読んだ本の数:24
読んだページ数:7304
ナイス数:817

ババア上等! 大人のオシャレ  DO! & DON’T! (集英社文庫)ババア上等! 大人のオシャレ DO! & DON’T! (集英社文庫)感想
#ナツイチ 読書会に参加すべく、普段はなかなか手にしないジャンルの本を読んでみた。ファッションには疎い私だけれど、こういう本も読めば読んだでなにかしら得るものはあるものなのね。実践できるかどうかは…謎だけど(^^ゞ
読了日:08月31日 著者:地曳 いく子,槇村 さとる
せんそうがやってきた日せんそうがやってきた日感想
ある日。午前の授業が終わってランチタイムのすぐあとにせんそうがやってきた。生き残った少女はたったひとり、やっとの思いで難民キャンプにたどりつくが…。2016年の春、イギリス政府は3000人の孤児の難民の避難所収容を拒否。同じ頃「座る椅子がない」という理由で難民の女の子が入学を断られた。そのことを聞いた作者はこの詩を綴ったのだという。イギリスでは版元のウォーカーがこの本が1冊売れる毎に難民支援団体Help Refugeesに1ポンド寄付することになっているのだとか。ぜひ多くの人に読んでもらいたい1冊。
読了日:08月29日 著者:ニコラ・デイビス
時間時間感想
エヴァ・ホフマンの著作で書名が『時間』とくれば、記憶と歴史をめぐる文学的なエッセイに違いないと勝手に思い込んで読み始めたのだが、思っていた以上に難解で、哲学や生物学、神経科学や人類学など、古典を紐解き最新の学説にも言及して「時間とは何か」、その神髄に迫ろうという本だった。専門用語も多く正直「読めた」気はしなかった。それでも引用されている古今東西様々な「時間」の概念は興味深くあれこれと考えさせられる。どっさりとメモをとった。いつかまたきっと、リベンジしよう。
読了日:08月29日 著者:エヴァ・ホフマン
モモ (岩波少年文庫(127))モモ (岩波少年文庫(127))感想
“ねえ、おしえて、時間って、いったいなんなの?” 祝 #岩波少年文庫 #創刊70周年 ものすごく久しぶりの再読。思い出込みで★5つ
読了日:08月27日 著者:ミヒャエル・エンデ
短編工場 (集英社文庫)短編工場 (集英社文庫)感想
#ナツイチ 読書会 人気作家がズラリと並ぶラインナップで、単著が #ナツイチ に入っている作家も多いので、ここから入って、次に読む1冊を選ぶという選書方法もありか。どちらかというと暗め重めのトーンの作品が多いので、気軽に読むというよりは、短い時間でどっぷりひたって読みたい気分の時にお薦め。
読了日:08月25日 著者: 
パチンコ 下パチンコ 下感想
家族のあり方を問いながら、それぞれがそれぞれの立場で悩み苦しみつつも必死に生き抜こうとする様は、その行く末が気になって先へ先へとページをめくる手が止められないほどの吸引力。いきいきと躍動感ある物語でありつつも、アイデンティティの確立という言葉でかたづけるには、あまりにもつらく厳しい「現実」を描いた移民の物語でもある。この物語が、多くの人びとの受けた差別の実体験に裏打ちされていることを思うとき、「日本人」である私もまた、一方の当事者の一人として、様々なものを突きつけられずにはいられない。
読了日:08月24日 著者:ミン・ジン リー
後宮の烏 4 (集英社オレンジ文庫)後宮の烏 4 (集英社オレンジ文庫)感想
続きが読みたい!
読了日:08月23日 著者:白川 紺子,香魚子
トムは真夜中の庭で (岩波少年文庫 (041))トムは真夜中の庭で (岩波少年文庫 (041))感想
なんとなくストーリーは知ってはいたが実は初読み。「時間」を軸にした物語だとおもって読み進めると、「庭」という「楽園」の喪失と回復を描いた物語でもあって、トムの視点から読んでいるつもりが、パティの視点で描かれる物語も浮かび上がってくる。対象年齢は「小学上級以上」とあるけれど、これはやっぱり、小学生は小学生なりの、年齢と読書経験をそれなりに重ねた大人には大人なりの読み方ができる物語なんだろう。時間を遡って子どもの私がこの物語をどんな風に受け止めるのかを知ることはできないのが、少し残念。
読了日:08月21日 著者:フィリパ・ピアス
アメリカに生きる私(わたし)―二つの言語、二つの文化の間でアメリカに生きる私(わたし)―二つの言語、二つの文化の間で感想
新刊情報をきっかけに再読したこの本は、1945年、ポーランドクラクフユダヤ人の両親のもとに生まれたエヴァ・ホフマンの自伝だ。「楽園」「失楽園」「新世界」と章分けされた中にぎっしりと詰め込まれているのは、思い出や郷愁だけでない。自由とは、言葉とは、民族性とは、文化とは……「アイデンティティの確立」といった言葉だけでは、表現しきれない、他に頼らず自分自身の目で世界を見つめ、他ならぬ自分自身を言語化しようと試みた著作は、二十数年ぶりの再読にもかかわらず、全く色あせていなかった。
読了日:08月17日 著者:エヴァ ホフマン
パチンコ 上パチンコ 上感想
ひゃー。終盤のアクセルの踏み方が半端じゃないな。これじゃあ、続けて下巻になだれ込むしかないではないか!
読了日:08月15日 著者:ミン・ジン・リー
ハウルの動く城 1 魔法使いハウルと火の悪魔 (徳間文庫)ハウルの動く城 1 魔法使いハウルと火の悪魔 (徳間文庫)感想
昔持っていた本を誰かに譲ってしまって以来、読みたくなると図書館から借りだしていたのだけれど、Kindle版が安かったので思わず買って、またまた読んでしまった。このシリーズの中ではこれが一番好き。そしてやっぱりジブリアニメよりも原作の方がずっと好き。
読了日:08月15日 著者:ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
すべて内なるものはすべて内なるものは感想
様々な形で語られる「愛」と「不在」は、いずれの物語においても、なんらかの形でハイチと分かちがたい関わりを持っている。にもかかわらず(とあえて言うが)、なぜだかとても身近に感じられる物語。厳しい現実に直面している人々の姿を描いている時も決して激しい口調ではない、むしろ柔らかく温かく感じる語り口だ。だがその温かみの中には、読みながら、共感し、理解したつもりになっていた私に、そのあさはかさを指摘するするどさもまた含まれている。そう私はいつも対岸にいるのだ。そのことを改めて意識しながら、 再び本のページをめくる。
読了日:08月13日 著者:エドウィージ ダンティカ
小説版 韓国・フェミニズム・日本小説版 韓国・フェミニズム・日本感想
収録されている12作品のうち9作品(うち3作は修正版だとのこと)が、「文藝2019年秋季号」に掲載されていたので既読だったせいもあるのだろうか、なんだか妙に落ち着かない、心がざわつく読み心地だった。もっとも、再読ならふつう、展開を知っているのだし、もっと淡々と読めてもいい気もするのだけれど……。 デュナの「追憶虫」が好み。
読了日:08月12日 著者:チョ・ナムジュ,松田青子,デュナ,西加奈子,ハン・ガン,イ・ラン,小山田浩子,高山羽根子,パク・ミンギュ,パク・ソルメ,深緑野分,星野智幸
後宮の烏 3 (集英社オレンジ文庫)後宮の烏 3 (集英社オレンジ文庫)
読了日:08月12日 著者:白川 紺子
後宮の烏 2 (集英社オレンジ文庫)後宮の烏 2 (集英社オレンジ文庫)
読了日:08月12日 著者:白川 紺子
後宮の烏 (集英社オレンジ文庫)後宮の烏 (集英社オレンジ文庫)感想
#ナツイチ をきっかけに、前々から気になっていた中華風ファンタジーを読んでみたら、予想以上の面白さでどっぷりハマってしまった。
読了日:08月12日 著者:白川 紺子
巴里マカロンの謎 (創元推理文庫)巴里マカロンの謎 (創元推理文庫)感想
久々の小市民シリーズは、春と夏の間の番外編だからか、いずれのエピソードも甘さも苦みもほどほどで、穏やかな口当たり。早く『冬限定…』をと思っていたけれど、あれもこれも食べてみたい!と夢見ている間が一番楽しいのかも。
読了日:08月11日 著者:米澤 穂信
小公子 (岩波少年文庫)小公子 (岩波少年文庫)感想
#岩波少年文庫 #創刊70周年 ネット読書会に参加すべく,読んでみた。この話,子どもの頃はすごく苦手だったけれど,今回約40年ぶりに読んでみたらいろいろな意味でなかなか面白かった。
読了日:08月11日 著者:フランシス・ホジソン・バーネット
あなたが心置きなく死ぬための簡単なお仕事。 (角川文庫)あなたが心置きなく死ぬための簡単なお仕事。 (角川文庫)感想
#カドフェス 人が死ぬ前にやり残したことを手伝う「やり残し請け合い屋」を営む青年テルと、押しかけ従業員すずを軸にした物語。やり残し請け合い屋」への依頼には、『見たい、食べたい、会いたい』といったパターンが多いのだが、中には首をかしげるようなものもあって、それが物語のキモになる。切り口は悪くないが、あれやこれやの設定が雑で、(いやそれ、ありえないし!)とついつい突っ込みを入れたくなってしまうことも。もうちょっと丁寧に練り上げた方が幅広い読者層を獲得できるのでは……という気がしないでもないけれど…。
読了日:08月10日 著者:才羽 楽
平安あや解き草紙 ~その女人達、ひとかたならず~ (集英社オレンジ文庫)平安あや解き草紙 ~その女人達、ひとかたならず~ (集英社オレンジ文庫)感想
恋の行方も気になるけれど,これはやっぱり平安お仕事小説なのか!?と前巻まで読んで思っていたところだったが,ここへきてなんと熱いジェンダー論が!?ツッコミどころはあるけれど,やっぱりこのシリーズ面白い。続きが読みたい!なるはやで!
読了日:08月06日 著者:小田菜摘
平安あや解き草紙 ~その恋、人騒がせなことこの上なし~ (集英社オレンジ文庫)平安あや解き草紙 ~その恋、人騒がせなことこの上なし~ (集英社オレンジ文庫)感想
夏休みの楽しみにするつもりだったのに、先が気になってどんどん読んでしまう。いよいよはまってきた感じ!?(^^ゞ
読了日:08月05日 著者:小田菜摘
平安あや解き草紙 ~その後宮、百花繚乱にて~ (集英社オレンジ文庫)平安あや解き草紙 ~その後宮、百花繚乱にて~ (集英社オレンジ文庫)感想
シリーズ第二弾。だんだんと尚侍の仕事が板についてきた伊子。恋の行方も気になるが…。もしかしてこれ、平安お仕事小説なのか!?
読了日:08月04日 著者:小田菜摘
平安あや解き草紙 ~その姫、後宮にて天職を知る~ (集英社オレンジ文庫)平安あや解き草紙 ~その姫、後宮にて天職を知る~ (集英社オレンジ文庫)感想
#ナツイチ 
読了日:08月04日 著者:小田菜摘
赤い砂を蹴る赤い砂を蹴る感想
父親の不在、弟の死、母娘の確執……。もちろんこれは小説で=作家自身の物語そのものではないのだとわかっているのだが、この設定ではどうしても、作家が津島佑子の娘であることを強烈に意識せずにはいられない。筆運びも質感も明らかに異なっているのに、私はどうしてもこの物語を『悲しみについて』と切り離して読み進めることが出来なかった。母が語った物語にかぶせて、娘が語るもう一つの物語はまさに、私にとっては、はじめて『悲しみについて』を読んで以来、長い間ずっと気になっていた、あのひとの娘の物語でもあった。
読了日:08月03日 著者:石原 燃

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