かもめもかも

かもめのつぶやきメモ

2020年11月の読書

11月の読書メーター
読んだ本の数:15
読んだページ数:3627
ナイス数:445

美術館って、おもしろい! : 展覧会のつくりかた、働く人たち、美術館の歴史、裏も表もすべてわかる本美術館って、おもしろい! : 展覧会のつくりかた、働く人たち、美術館の歴史、裏も表もすべてわかる本感想
チェコモラヴィア美術館が制作した大判絵本。美術館の歴史に始まって、美術館がはたす役割、そこで働く人びとのこと作品の入手方法や保管方法なども丁寧に紹介する。同時に 普段は見ることの出来ない美術館の裏側までもわかりやすく楽しい沢山のイラストとユーモア溢れる解説で案内してくれる。美術館も面白いがこの本も面白い!
読了日:11月30日 著者: 
ほんやく日和vol.2ほんやく日和vol.2感想
関西圏で活動する翻訳者が集まって結成された『同人倶楽部ほんやく日和』による同人誌の第二弾。前回同様、19世紀~20世紀にかけて活動していた女性作家の短編を集めた翻訳アンソロジーだが、前回よりもさらにいろんな意味でパワーアップしている感じ。読み逃せないあの作品この作品も!
読了日:11月29日 著者:同人倶楽部ほんやく日和
続戦争と一人の女続戦争と一人の女
読了日:11月27日 著者:坂口 安吾
戦争と一人の女戦争と一人の女
読了日:11月27日 著者:坂口 安吾
桜の木の見える場所 (児童単行本)桜の木の見える場所 (児童単行本)感想
進行性の病気のため視力を失いつつある少女マファルダの物語。秘密の日記に「とても大切だけど、いつかできなくなること」のリストを書き留め、一つ一つのことが出来なくなるたびに線を引いて消していくその過程がとても切ない。誰にも言えない苦しい胸の内を明かす相手は愛読書『木のぼり男爵』の登場人物コジモで、コジモのように桜の木の上に一人で暮らそうと決意するのだが…。周囲の支えを得た少女が、ありのままを受け入れ強くたくましくなっていく様子が胸をうつ。
読了日:11月27日 著者:パオラ ペレッティ
本当はごはんを作るのが好きなのに、しんどくなった人たちへ本当はごはんを作るのが好きなのに、しんどくなった人たちへ感想
作っても、作っても、また作らないといけないのが、毎日のごはん……。しんどくなるときがあっても当たり前だよね。
読了日:11月25日 著者:コウケンテツ
この本を盗む者はこの本を盗む者は感想
ファンタジーにハードボイルド、スチームパンク……!?これもしかして、あのパロディ?などと勝手に想像するのも楽しい。新しい作品を読むたびにいつも思うけれど、深緑野分さんって、本当に沢山の物語を読んできた筋金入りの本好き!なんだろうなあ。
読了日:11月23日 著者:深緑 野分
わたしの幸せな結婚 二 (富士見L文庫)わたしの幸せな結婚 二 (富士見L文庫)感想
カドフェス制覇読書会に参加すべく読んだ1巻が面白かったので、続きも読みたい!と思っていたところ、書評サイト本が好き!を通じてのカドブンさんから頂いた。1巻に張られた美世の異能にまつわる伏線も回収されていて、読み心地もいい。これで大団円か!と思ったら、まだまだ続きもあるようで…。やっぱりこの先も追いかけてみるべきか。
読了日:11月23日 著者:顎木 あくみ
森の中に埋めた (創元推理文庫)森の中に埋めた (創元推理文庫)感想
ホーフハイム刑事警察署の2人の警部、オリヴァーとピアが活躍するドイツミステリシリーズ第8弾。今回はいつも以上に登場人物が多いだけでなく、40数年前の人びと記憶の中で子どもだったり、若者だったりしたあの人、この人の姿を 現在進行形で登場してくる人物と結びつける作業も必要なので、頭の中を整理するのもひと苦労。名前や特徴をメモした相関図を作りながら読みすすめる。綺麗に書こうと思っていても、最後にはぐちゃぐちゃに入り乱れてしまうのだが、そうまでしてでも読むほどにこのシリーズに入れ込んでいる。
読了日:11月20日 著者:ネレ・ノイハウス
しあわせなときの地図しあわせなときの地図感想
とても美しい絵本だ。戦争によって壊されてしまった街並みでさえも、とても寂しげではあるが凄惨な印象はあたえない。いつかもとどおりになった美しい町に、ソエと家族がそろって帰ってくることが出来ますように。そう願いながら本を閉じる。
読了日:11月18日 著者:フラン ヌニョ
秋 (新潮クレスト・ブックス)秋 (新潮クレスト・ブックス)感想
物語自体が一つのコラージュのよう。大きな事件が起きるわけでもなく、少なくても読者の目にはっきりと見える形でどこかに向かっているわけでもない。とても静かなのにちょっとやそっとでは忘れられそうにないインパクト。老人は少女に「いつでも何かを読んでいなくちゃ駄目だ」という。「読むというのは不断の行為だ」と。その言葉どおり彼女はいつも本を読んでいる。だが彼女が読んでいるのは決して本だけではない。もちろん彼女だけでなく彼も、そしておそらく私もあなたも、本を読みながら社会を時代を世界を読み続けているのだ。
読了日:11月16日 著者:アリ スミス
サークル・ゲームサークル・ゲーム感想
何だか妙に心がざわついて、詩の向こう側にありそうな物語について思わず思いをめぐらしてしまう。そんな詩集だった。
読了日:11月12日 著者:マーガレット・アトウッド
ぼくだけのぶちまけ日記 (STAMP BOOKS)ぼくだけのぶちまけ日記 (STAMP BOOKS)感想
原題は“The Reluctant Journal of Henry K. Larsen”主人公である13歳の少年ヘンリーが書いた日記、というスタイルのカナダの青春小説。いじめ、犯罪加害者家族、自死遺族が直面する問題……と、悲しみや苦しみややるせなさがいっぱい書かれていて、涙なしには読めない場面もあるが、それでも邦題タイトルにあるようなヘンリー少年のぶちまけ感がいい味を出していて、ユーモラスな場面に思わずにやりとしたり、わくわくさせられたりも。読み応えのある作品だった。
読了日:11月09日 著者:スーザン・ニールセン
ダフォディルの花:ケネス・モリス幻想小説集ダフォディルの花:ケネス・モリス幻想小説集感想
是非読みたいと思っていた本を、書評サイト本が好き!を通じていただき、美しく幻想的な風景に魅せられながら旅をし、文字が奏でる音楽に耳を傾ける至福のときをすごした。
読了日:11月05日 著者:ケネス・モリス
食べることと出すこと (シリーズ ケアをひらく)食べることと出すこと (シリーズ ケアをひらく)感想
潰瘍性大腸炎を患った著者自身の体験をもとに書かれている本だと聞いていたから、難病への理解を促すような闘病記なのだろうと思っていた。読んでみると確かにそういう側面はあるものの、それに止まらず「食べること」と「出すこと」というとても個人的なことが、他者や社会とどうつながっているかなど、いろいろと考えさせられる本だった。要所要所で紹介される古今東西様々な文学作品からの引用文も読み応えがあり、文学案内の側面も。ユーモアとある種の軽さを備えながらも、真面目で深い洞察力に満ちた読みやすく読み応えのある1冊だった。
読了日:11月02日 著者:頭木 弘樹

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