あの岸本佐知子さんが絵本の翻訳を手がけられたという。
『エリック』みたいな例もあるから、
それだけならまあ、そうおどろくこともないのだろう。
でもなんだか、妙に可愛らしい絵柄なのだ。
繰り返すのもなんではあるが
あの岸本佐知子さんの翻訳本なのだから、
きっと可愛らしいだけではないに違いない。
そう思って読んでみた。
ちなみに裏表紙には
世界傑作絵本シリーズ・カナダの絵本
読んであげるなら 4才から
自分で読むなら 小学校初級から
と書いてある。
まあ、自分で読むのだから、対象年齢であることは間違いない。おばけのことをこわいと思ったことのある人だったら
おばけと友だちになるなんて、考えただけでぞっとするでしょうね。
と言われて(まあ確かにね。)と思う。でもね。じつはおばけって、とってもかわいらしい生き物で、
人間と同じように友だちをほしがっているんです。
と打ち明けられればちょっと心がゆらぐ。
そんなわけでまず最初に
「ほんもののおばけのみわけかた」のレクチャーをうける。
続く第一部は「おばけの基本」
あいさつのしかたや家へのまねきかた
第二部は「おばけのせわ」
おばけのすきなたべものや特製レシピも。
もっと詳しく知りたい人のために参考文献まで紹介している。
ほかにも遊び方や寝床のつくりかた、
きけんのさけかたまでしっかりと。
第三部は「ずっといっしょに」
引っ越しの時の注意事項や
あなたが大人になったときの対処法など
いたれりつくせりのトリセツは
めちゃくちゃかわいいだけでなく
ツッコミどころも満載の楽しい絵本。
小さい人は小さい人なりに
大きくなりすぎた人も大きい人なりに
きっとたのしめるはずの1冊。
お薦めです。