かもめもかも

かもめのつぶやきメモ

2022年12月の読書

12月の読書メーター
読んだ本の数:21
読んだページ数:5448
ナイス数:366

バーナデットをさがせ!バーナデットをさがせ!感想
電子メールに手紙、請求書にFBI文書、精神科医との通信に、問合せへの回答書、さまざまな形式の文書で構成されているちょっと変わった物語は、タイトル通り、いなくなったバーナデットを探す話ではあるのだけれど、バーナデット自身が自分を探す話でもあった。笑ったり、怒ったり、うるっときたりとなかなかに忙しいが、ページをめくる手が止められず、思わず一気読み!うん!なんだか元気が出てきたぞ!もっとも、身勝手な大人たちに翻弄される子どもたちが、かなり気の毒ではあったけれどね。
読了日:12月27日 著者: 
カールは なにを しているの?カールは なにを しているの?感想
ミミズのカールの自分探し。“どんな生き物にも役割があり、どんな命でも大切な意味があることを、あたたかなストーリーと絵で描いた”科学絵本は、小さいお子さんは小さい子なりに、少し大きくなったお子さんはその子なりに、すっかり大きくなった大人はおとななりに、楽しむことができるのが、絵本のいいところだなと、思える1冊です。
読了日:12月25日 著者:デボラ・フリードマン
処刑の丘処刑の丘感想
かつての虐殺の舞台となったあの丘での殺人事件の真相に挑むのは、警察署の中でも異色の経歴をもつ警官ケッキ。 帝政ロシアの大公国時代からいくたびもの粛清の嵐を生き延びてきた彼は、優れた職務遂行能力と協調性を持ってはいたが、正義と真相を追求するにはあまりにも困難な状況においやられている彼の苦悩と、人々の複雑な胸の内が織りなす、この警察小説は、フィンランドの歴史を紐解く物語としても興味深い。
読了日:12月23日 著者:ティモ・サンドベリ
エミリときどきマーメイド(2) 深海の黒い影エミリときどきマーメイド(2) 深海の黒い影感想
水の中に入ると人魚になってしまうエミリときどきマーメイドシリーズ第2弾!いかわらずハラハラドキドキもかわいいイラストもいっぱいの楽しい作品。でもエミリ、今度の冒険はヤバすぎたよ!?
読了日:12月21日 著者:リズ・ケスラー
神様の用心棒 ~うさぎは玄夜に跳ねる~ (マイナビ出版ファン文庫)神様の用心棒 ~うさぎは玄夜に跳ねる~ (マイナビ出版ファン文庫)
読了日:12月20日 著者:霜月 りつ
神様の用心棒 ~うさぎは闇を駆け抜ける~ (マイナビ出版ファン文庫)神様の用心棒 ~うさぎは闇を駆け抜ける~ (マイナビ出版ファン文庫)
読了日:12月20日 著者:霜月 りつ
ダブル・ジョーカー ジョーカー・ゲーム (角川文庫)ダブル・ジョーカー ジョーカー・ゲーム (角川文庫)
読了日:12月20日 著者:柳 広司
がんばれ農強聖女2~聖女の地位と婚約者を奪われた令嬢の農業革命日誌~【電子書籍限定書き下ろしSS付き】 がんばれ農強聖女~聖女の地位と婚約者を奪われた令嬢の農業革命日誌~がんばれ農強聖女2~聖女の地位と婚約者を奪われた令嬢の農業革命日誌~【電子書籍限定書き下ろしSS付き】 がんばれ農強聖女~聖女の地位と婚約者を奪われた令嬢の農業革命日誌~
読了日:12月20日 著者:佐々木鏡石
がんばれ農強聖女~聖女の地位と婚約者を奪われた令嬢の農業革命日誌~【電子書籍限定書き下ろしSS付き】がんばれ農強聖女~聖女の地位と婚約者を奪われた令嬢の農業革命日誌~【電子書籍限定書き下ろしSS付き】
読了日:12月20日 著者:佐々木鏡石
花びらとその他の不穏な物語花びらとその他の不穏な物語感想
現代メキシコを代表する女性作家グアダルーペ・ネッテル(Guadalupe Nettel)の邦訳短編集第2弾!収録作品は6篇。いずれの主役も他人には言えない習慣や、激しい思い込み、奇妙な癖を持っていて、どの作品も濃厚で、じわじわとせまってくる不穏ななにかが、身体にまとわりついてくるような独特の雰囲気を持っている。これぞネッテル!とうれしくなるが、昨年翻訳刊行された『赤い魚の夫婦』よりあたりは柔らかなので、ネッテルは初めてという読者はもちろん、ネッテルは強烈すぎて…と思われた読者のリベンジにもお勧め。
読了日:12月19日 著者:グアダルーペ・ネッテル
後宮に日輪は蝕す 金椛国春秋 (角川文庫)後宮に日輪は蝕す 金椛国春秋 (角川文庫)感想
なるほどなるほど、そうきたか。ここで一旦締めるのね。読友さんのお勧め通り、確かにとても面白かった。とはいえ、ここまで一気に読んでしまったので、私も一旦休憩を取るべきか?(^^ゞ
読了日:12月17日 著者:篠原 悠希
かしむのなしは 仙台ジャズの歴史かしむのなしは 仙台ジャズの歴史感想
「かしむのなしは」とは古いバンドマンガ使っていたスラングで、逆さに読めば「昔の話」。スラングと仙台弁をおりまぜながら、戦後の米軍キャンプの話から始まって、沢山の人から聞き取ったエピソードや、昭和の時代の写真の数々を挟み込み、仙台とジャズの歴史を語り挙げる。昔の繁華街の地図なんていうのもあって、いやはやいくら好きだって、ここまではなかなか…と思わずうなるニッチなすごさ。それもそのはず、この本が形になるまで20年もかかっているのだとか!?
読了日:12月17日 著者:白津 守康
後宮に月は満ちる 金椛国春秋 (角川文庫)後宮に月は満ちる 金椛国春秋 (角川文庫)感想
この先も長く続くシリーズものなのだから、無事に切り抜けるはずとわかっているのに、どきどきするよねえ。
読了日:12月16日 著者:篠原 悠希
ぼくと石の兵士 (みちくさパレット)ぼくと石の兵士 (みちくさパレット)感想
オーエンは学校帰りに人気のない公園のベンチにすわって、 兵士とおしゃべりをする。兵士といっても、石で作られた兵士のことだ。人前で話すことが苦手な少年オーエンは、実はヤングケアラーで、いろんな物を抱え込んでいるのだけれど、周囲はそのことにほとんど気がついていないよう。けれども撤去が決まった兵士の像をなんとか護りたいと勇気をだして行動しはじめた少年の周囲に少しずつ変化が現れる。思わずほろっとする場面もあるとてもいい話なのだが、兵士が背負うあれこれをいろいろ考えてしまって複雑な気持ちにも。
読了日:12月15日 著者:リサ・トンプソン
バッサ・モデネーゼの悪魔たちバッサ・モデネーゼの悪魔たち感想
1990年代末に発覚した、北イタリアのバッサ・モデネーゼで、いくつもの家庭を巻きこんだ性的虐待事案。とても悲惨な事件を扱ったノンフィクションなのだから、面白かったという言葉はそぐわないだろう。それでも手に汗握り一気読みせずにはいられなかったことは事実だ。そしてまたいろいろなことを考えさせられたことも。
読了日:12月14日 著者:パブロ・トリンチャ
京都に咲く一輪の薔薇京都に咲く一輪の薔薇感想
天涯孤独のヒロインの愛と再生の物語”古都に癒され、自分を見つめ直し、愛に目覚めて、人生の意味を見出す。そうあらすじだけを紹介してしまうと珍しさも奇抜さもないように思えるが、物語と共にフランス人の目に映る京都が堪能できるという点がとても興味深い。銀閣寺、詩仙堂南禅寺……。この本をガイドブック代わりに携えて、久々に京都に行ってみたくなった。
読了日:12月12日 著者:ミュリエル・バルベリ
麦畑のみはりばん麦畑のみはりばん感想
#やまねこ本 この絵本のみどころはなんといっても、美しい麦畑の四季と、その畑にポツンと立っているかかしの絵。まっすぐに立つかかし、せなかがおれてうつむきかげんのかかし、うしろすがたのかかし、かかしの気持ちがみごとに描き出された絵の数々。カナダの兄弟画家テリー・ファン&エリック・ファン。すっかりファンになりました。しっかりおぼえておくことにします。
読了日:12月11日 著者:ベス・フェリー
後宮に星は宿る 金椛国春秋 (角川文庫)後宮に星は宿る 金椛国春秋 (角川文庫)感想
読友さんお勧めのシリーズものにおそるおそる手を出してみた。確かに面白い。もう1、2冊…といっている間に、どんどん深みにはまりそうな気も。
読了日:12月09日 著者:篠原 悠希
製本屋と詩人製本屋と詩人感想
「20世紀初頭のチェコを代表する革命詩人、イジー・ヴォルケル(1900-24)が短い生涯に残した数多くの童話と詩から精選する、日本初の作品集。長い間私にとって幻の詩人だった彼の作品が丸々1冊読める日が来るとは!収録されているのは、物語が5篇、詩が24篇、評論が1篇に、読み応えのある訳者あとがき。とりわけ私のお気に入りは巻頭表題作『製本屋と詩人』。
読了日:12月09日 著者:イジー・ヴォルケル
ロリータロリータ感想
『わたしが先生の「ロリータ」だったころ 愛に見せかけた支配について』からの派生読書。ナボコフの作品はこれまで何作か読んだことがあるが『ロリータ』を読むのはこれが初めて。実際に読んでみると、聞きかじりから想像していたような話ではなくて、思わずナボコフに謝りたくなった。でも、だからこそ、小説は読者によって完成されるものなのかもとも。
読了日:12月08日 著者:ウラジーミル ナボコフ
わたしが先生の「ロリータ」だったころ 愛に見せかけた支配についてわたしが先生の「ロリータ」だったころ 愛に見せかけた支配について感想
胸の痛みを感じずに読むことはできないが、この本を読むことで救われる人はきっといるはず。
読了日:12月06日 著者:アリソン・ウッド

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