かもめもかも

かもめのつぶやきメモ

2023-06-01から1ヶ月間の記事一覧

2023年6月の読書

6月の読書メーター読んだ本の数:37読んだページ数:10512ナイス数:548拝啓見知らぬ旦那様、離婚していただきます〈上〉 (メディアワークス文庫)の感想kindle unlimited 商才と武芸に秀でたヒロイン子爵家令嬢バイレッタは、なかなか魅力的だと思うのだが、…

『少女地獄』

少女地獄 (角川文庫) 作者:夢野 久作 KADOKAWA Amazon 収録作品は、表題作の他『童貞』『けむりを吐かぬ煙突』『女坑主』。 なんといっても秀逸なのは、三つの書簡体小説からなる表題作『少女地獄』。とりわけ一つ目の「何んでも無い」の面白さは群を抜いて…

『大正女性文学論』

大正女性文学論 翰林書房 Amazon フェミニズムの視点に立ち、フェミニズム/ジェンダー批評を取り入れて作品を読み直し、発掘をはかり、文学史の書き換えをめざす「新・フェミニズム批評の会」によって編纂された文学論集。これまで“大正時代に見るべき「女…

本がある。

過去を売る男 (エクス・リブリス) 作者:ジョゼ・エドゥアルド・アグアルーザ 白水社 Amazon ものすごく好きすぎて、レビューが書けない本がある。 ここから見えるもの 作者:マリアナ・レーキー 東宣出版 Amazon 本棚にしまいこむことがためらわれて、いつま…

『長い物語のためのいくつかの短いお話』

長い物語のためのいくつかの短いお話 作者:ロジェ・グルニエ 白水社 Amazon 2017年98歳でこの世を去ったフランスの小説家、ロジェ・グルニエの生前最後の短編集。その老人は、自らの人生を振り返って自分を罰することを決意し自殺をはかろうとしたのだ…

『書物の宮殿』

書物の宮殿 作者:ロジェ・グルニエ 岩波書店 Amazon たとえば「待つことと永遠」というテーマで書かれたものをみてみよう。ディーノ・ブッツァーティは、スクープを狙って一生を空費してしまう年老いた同僚記者たちの姿を見て『タタール人の砂漠』のアイデア…