2024-03-01から1ヶ月間の記事一覧
3月の読書メーター読んだ本の数:17読んだページ数:3165ナイス数:313夏のサンタクロース: フィンランドのお話集 (岩波少年文庫 259)の感想収録されている十三篇のうち、とりわけ私のお気に入りは、「波のひみつ」「春をむかえにいった三人の子どもたち」「…
夏のサンタクロース: フィンランドのお話集 (岩波少年文庫 259) 作者:アンニ・スヴァン,ルドルフ・コイヴ 岩波書店 Amazon むかし、ひとりの男がいて、息子が三人ありました。息子たちは大きくなると、お父さんに向かって、こういいました。 「のくたちに、…
フェルナンド・ペソア伝 異名者たちの迷路 作者:澤田 直 集英社 Amazon クリーム色とでもいうのだろうかほんのわずかに黄色がかった白地にほどこされた白箔、まかれた帯はカバーよりも白だ。全体にただ白いだけではない、白箔と帯の白さが、うすく黄色がかっ…
ペソアと歩くリスボン (ポルトガル文学叢書) 作者:フェルナンド ペソア 彩流社 Amazon このタイトルを目にしたあなたはどんな中味を想像しただろう?はじめてこのタイトルを目にしたとき私はてっきりこの本はポルトガルの詩人フェルナンド・ペソアの足跡をた…
アナーキストの銀行家;フェルナンド・ペソア短編集 作者:フェルナンド・ペソア 彩流社 Amazon アントニオ・タブッキは、私が愛してやまない作家の一人だ。彼はイタリア人であったが、ポルトガルの詩人フェルナンド・ペソアを敬愛していて、イタリアにペソア…
ポルトガルの海 増補版: フェルナンド・ペソア詩選 作者:ペソア,フェルナンド,ペソア,フェルナンド 彩流社 Amazon 私が初めてペソアに出会ったのは1990年代前半で、タイトルに惹かれて1985年に出版されたこの本の前身を手にした時だった。ペソアのこ…
不安の書: リスボン市に住む帳簿係補佐ベルナルド・ソアレスの 作者:フェルナンド ペソア 新思索社 Amazon ポルトガルを代表する詩人フェルナンド・ペソアは、リスボンの貿易会社ではたらきながら、詩を書き留めて、英語とポルトガル語で数冊の詩集を出しは…
反省の文学源氏物語 作者:折口 信夫 Amazon 人によっては、光源氏を非常に不道徳な人間だと言うけれども、それは間違いであると言い切るのは、読書会のサブテキストにとあれこれ読み散らかしているところに出会った折口信夫の『源氏物語』評。最初から完全な…
新編 不穏の書、断章 (平凡社ライブラリー) 作者:フェルナンド・ペソア 平凡社 Amazon アントニオ・タブッキは、私が愛してやまない作家の一人だ。彼はイタリア人であったが、ポルトガルの詩人フェルナンド・ペソアを敬愛していて、イタリアにペソアの作品を…
平安人の心で「源氏物語」を読む (朝日選書) 作者:山本淳子 朝日新聞出版 Amazon 『源氏物語』を読んでいると時々とっても気になることに出くわす。たとえば、源氏の君。あちこち人妻に手を出して、あげく父の愛妻と子までなしてしまうのだけれど、当時はこ…
仙文閣の稀書目録 (角川文庫) 作者:三川 みり KADOKAWA Amazon 追っ手は必ず来る。それは、よくわかっていた。一冊の本を大事に抱えて走る文杏がめざすのは仙文閣。500年前に書仙が作ったといわれる書庫だ。仙の力に守られ膨大な蔵書を有するその書庫は、…