かもめもかも

かもめのつぶやきメモ

2024年3月の読書

3月の読書メーター
読んだ本の数:17
読んだページ数:3165
ナイス数:313

夏のサンタクロース: フィンランドのお話集 (岩波少年文庫 259)夏のサンタクロース: フィンランドのお話集 (岩波少年文庫 259)感想
収録されている十三篇のうち、とりわけ私のお気に入りは、「波のひみつ」「春をむかえにいった三人の子どもたち」「氷の花」。選んでからもう一度読み返してみて思うに、このセレクトには、ちょうど今、私が暮らす北国が、根雪が溶け始め、オオハクチョウが飛来して、ひときわ春が待ち遠しい季節だということが影響しているかもしれない。 夏に読み返したらまた違った作品に心惹かれるかも、そんな期待をしつつ、ひとまず本を閉じた。
読了日:03月28日 著者:アンニ・スヴァン,ルドルフ・コイヴ
フェルナンド・ペソア伝 異名者たちの迷路フェルナンド・ペソア伝 異名者たちの迷路感想
最も偉大な芸術家とは、最も強烈に、最も深く、最も複雑に、自分以外のすべての存在を生きる者です。(p95)とペソア。異名毎の作品分析、その社会的な立ち位置、ペソアの人生と異名者たちの人生の交わりとすれ違い……。あとがきで著者はペソア伝であると同時に、ペソア入門でありたいと考えたと語っているが、正直なところペソア初心者にとって、この大作を読み切るのは難しいかも。もし挫折しそうになったら、著者の熱い思いがこもった本書のプロローグに目を通した後、『新編 不穏の書、断章』(澤田直訳)を手にすることをお薦めしたい。
読了日:03月25日 著者:澤田 直
源氏物語 10 榊源氏物語 10 榊感想
読書会のための再読。「斎宮に母君がついて行くような例はあまりないこと」だったとあるけれど、紫式部の時代の数代前の異例中の異例のエピソードとして有名だった三十六歌仙の一人徽子女王の逸話が下敷きとなっているのかな。自身が10歳から17歳までを斎宮として伊勢で過ごし、母親が亡くなったために斎宮を退きその後村上天皇の女御となった「斎宮女御」は、娘が斎宮になったとき、周囲の反対を押し切って一緒に下向したのだとか。もっとも同行した動機は六条御息所とはだいぶ違ったようだけれど……。
読了日:03月24日 著者:紫式部
私の会ったゴーリキイ私の会ったゴーリキイ感想
ドゥブラヴカ・ウグレシッチの『きつね』を読んでいたらピリニャークが出てきたので、なんだか懐かしくなって再読。百合子のピリニャーク評はかなり辛口だったけれど。
読了日:03月23日 著者:宮本 百合子
反省の文学源氏物語反省の文学源氏物語感想
「人によっては、光源氏を非常に不道徳な人間だと言うけれども、それは間違いであると言い切るのは、読書会のサブテキストにとあれこれ読み散らかしているところに出会った折口信夫の『源氏物語』評。折口信夫光源氏を高く評価するそのわけは!?折口のこの源氏評に、今のところ「共感」はできないが、「読んで楽しい」と思ったことはメモしておきたい。
読了日:03月20日 著者:折口 信夫
源氏物語 09 葵源氏物語 09 葵感想
読書会のための再読。大きなターンがキター!という感じ!?「葵」は本当に盛りだくさん、長いけれど、どのエピソードもはしょれない!?ツッコミどころも満載だ。
読了日:03月19日 著者:紫式部
平安人の心で「源氏物語」を読む (朝日選書)平安人の心で「源氏物語」を読む (朝日選書)感想
源氏物語』を読んでいると時々とっても気になることに出くわす。会ったことのない相手に恋文をおくるのは常識!? 一夜を共にした後も、まだ顔を知らないって、どんだけ暗闇!?物の怪って本当に信じられていたの?あの人この人、あのエピソード、このエピソードにモデルはあったの?叔父と姪、叔母と甥の婚姻はOK?結婚できるのは何親等から?そういう気になるあれこれを、「平安人の常識」に照らしてわかりやすくかみ砕き、あれこれ解説してくれるなんとも親切で興味深い一冊。
読了日:03月18日 著者:山本淳子
花菱夫妻の退魔帖 (光文社キャラクター文庫)花菱夫妻の退魔帖 (光文社キャラクター文庫)感想
人ならぬ者が見える娘と、人ならぬ者を連れた青年が出会えばなにかが起きることは必然で……。『後宮の烏』の著者による新シリーズと聞いて、試しに1巻だけ…と読んでみたのだが、この調子だと、早晩続きにも手を伸ばしてしまうに違いない。
読了日:03月11日 著者:白川 紺子
正式に魔女になった二度目の悪役皇女は、もう二度と大切な者を失わないと心に誓う【電子書籍限定書き下ろしSS付き】正式に魔女になった二度目の悪役皇女は、もう二度と大切な者を失わないと心に誓う【電子書籍限定書き下ろしSS付き】感想
時間まきもどりのやりなおしもの。BOOK☆WALKER 期間限定一巻丸々無料読み。え?こんなに沢山良いの?というボリュームがあって、なかなかの読み応え。近日続刊刊行とのことだけれど、まんまとのせられて続きが気になる…。
読了日:03月10日 著者:双葉葵
源氏物語 08 花宴源氏物語 08 花宴感想
読書会のための再読。弘徽殿の不用心ぶりも、宮中の風紀も気になるところ。当時の貞操観みたいなことがわかるようなものも、なにか読んでみた方がいいかな?
読了日:03月09日 著者:紫式部
悪女(と誤解される私)が腹黒王太子様の愛され妃になりそうです!? (ティアラ文庫)悪女(と誤解される私)が腹黒王太子様の愛され妃になりそうです!? (ティアラ文庫)
読了日:03月09日 著者:栢野 すばる
仙文閣の稀書目録 (角川文庫)仙文閣の稀書目録 (角川文庫)感想
育ての親でもある恩師の残した本を必死に守ろうとする少女と、本に向ける情熱と本に関する知識だけは確かな青年典書を軸に描かれる中華風ファンタジーは、本を守るということの意味を考えさせられる1冊でもあった。Kindle Unlimited
読了日:03月04日 著者:三川 みり
冷徹公爵は見知らぬ妻が可愛くて仕方がない 偽りの妻ですが旦那様に溺愛されています (蜜猫文庫)冷徹公爵は見知らぬ妻が可愛くて仕方がない 偽りの妻ですが旦那様に溺愛されています (蜜猫文庫)感想
Kindle Unlimited
読了日:03月03日 著者:クレイン
源氏物語 07 紅葉賀源氏物語 07 紅葉賀感想
読書会のための再読。青海波の場面を描く鮮やかさはさすが!しかし女たちの方は……「美の基準」とか「美しい」とかえって「幸せ」になれないのでは…などといったことをつらつらと考えたりも。
読了日:03月03日 著者:紫式部
やり直し公女の魔導革命~処刑された悪役令嬢は滅びる家門を立てなおす~(サーガフォレスト)1やり直し公女の魔導革命~処刑された悪役令嬢は滅びる家門を立てなおす~(サーガフォレスト)1感想
Kindle Unlimited シリーズ第1巻とのことだが、第一部丸々収録されているので、とりあえず一旦ピリオド。筋運びに必要だったとはいえ、前世の記憶を頼りに一発逆転を狙って発明した魔道具が銃というのがなんとも……。自分や自国の運命だけでなく、世界を変えちゃうよね。いきなり銃はさ…。
読了日:03月03日 著者:二八乃端月
悲惨な結婚を強いられたので、策士な侯爵様と逃げ切ろうと思います【初回限定SS付】【イラスト付】 (フェアリーキス)悲惨な結婚を強いられたので、策士な侯爵様と逃げ切ろうと思います【初回限定SS付】【イラスト付】 (フェアリーキス)感想
Kindle Unlimited 悪役王太子が酷すぎた気も。
読了日:03月03日 著者:鬼頭香月
愛しい人の幸せのため、悪役だって全力で頑張ります! 【初回限定SS付】【イラスト付】 (フェアリーキス)愛しい人の幸せのため、悪役だって全力で頑張ります! 【初回限定SS付】【イラスト付】 (フェアリーキス)感想
Kindle Unlimited
読了日:03月02日 著者:鬼頭香月

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