かもめもかも

かもめのつぶやきメモ

2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

2021年4月の読書

4月の読書メーター読んだ本の数:16読んだページ数:4046ナイス数:466エル・グレコ祭壇画物語の感想著者がエル・グレコ自身の人生と歴史的背景や宗教観を合わせてグレコの絵を読み解くいうコンセプトの著作。たとえば、この絵に描かれているこの人物は…。あ…

『夢遊病者と消えた霊能者の奇妙な事件』

上下巻合わせるとこうなる装丁も素敵! 舞台は心霊ブームに沸くヴィクトリア朝時代の英国。ひとりの女性がロンドン行きの寝台列車に飛び乗るところから物語は始まる。 彼女の名はミス・レーン。心霊現象研究協会の依頼で幽霊屋敷を調査中相棒で親友だと思っ…

『〈翻訳〉の文学誌』

〈翻訳〉の文学誌 作者:溝渕園子 発売日: 2020/02/26 メディア: 単行本 著者は広島大学の教授。専門は比較文学で、近現代の日本とロシアの文学的な相互関係について、翻訳や異文化表象の諸問題を中心に研究している。本書はその論文集なのだが、〈翻訳〉の定…

『断絶』

断絶 (エクス・リブリス) 作者:リン・マー 発売日: 2021/03/25 メディア: 単行本 中国が発生源の未知の病「シェン熱」が世界を襲い、感染者はゾンビ化し、死に至る。無人のニューヨークから最後に脱出した中国移民のキャンディスは、生存者のグループに拾わ…

『詩人になりたいわたしX』

詩人になりたいわたしX (SUPER! YA) 作者:エリザベス・アセヴェド 発売日: 2021/01/20 メディア: Kindle版 ミラ、ムチャチャ(いい?お嬢さん)マミがそう口にするときは自分がなにかやらかしたことがすぐわかる。いつものようにシオマラは口答えせずに黙り…

『妄想書評』

作家絲山秋子さんによる書評集。ネットでの連載が打ち切りとなったエッセイを、地元の印刷会社さんの協力を得てまとめた自費出版の小冊子なのだそうで犬が本を読んでいる表紙イラストも絲山秋子さんご自身によるものなのだとか。手ざわりも心地よい著者のサ…

『山の人魚と虚ろの王』

山の人魚と虚ろの王 作者:山尾悠子 発売日: 2021/02/27 メディア: 単行本 あたし、ひとと向き合って食べるのは慣れていないんですいつもひとりで--食事室は個室で、机は窓に向いていましたから。いつも山を眺めていましたのそんな言葉を口にしながら少し顔…

『猫のユーユー』

猫のユーユー~クプリーン短編選 (群像社ライブラリー) 作者:クプリーン 発売日: 2020/11/25 メディア: 単行本 なんといってもこの装丁!こんな瞳で見上げられたら、思わず手を伸ばしたくなるというものだ。ところが、ふさふさした毛並みの猫に会いにいく気満…

『アンブレイカブル』

アンブレイカブル (角川書店単行本) 作者:柳 広司 発売日: 2021/01/29 メディア: Kindle版 『ジョーカーゲーム』をはじめとするD機関シリーズが人気の作家だということは知っていたが、実を言うと著者の作品を読むのは初めてだった。治安維持法を扱った作品…

『仮面の陰に あるいは女の力 』

仮面の陰に あるいは女の力 (ルリユール叢書) 作者:ルイザ・メイ・オルコット 発売日: 2021/02/26 メディア: 単行本 英国の名家コヴェントリー家にやってきたのは、質素な黒い服に身を包んだ青白い顔をしたガヴァネス(家庭教師)。ジーン・ミュアと名乗るそ…

『ジェーン・エア (下巻)』

ジェーン・エア(下) (新潮文庫) 作者:C・ブロンテ 発売日: 1954/01/12 メディア: 文庫 ずは 前回の出題の答えから。A=光文社古典新訳の小尾芙佐訳、B=新潮文庫の大久保康雄訳。「かつて大久保訳を読んだ」という方も多いようだからこれは結構簡単だっ…

『ジェーン・エア (上)』

ジェーン・エア(上) (新潮文庫) 作者:シャーロット・ブロンテ 発売日: 2011/06/01 メディア: Kindle版 仮にも翻訳小説好きを自認するならば、未だに『ジェーン・エア』を読んだことがないというのはマズイでしょう。とは、前々から思ってはいた。なにしろ…

『とにかく、トッポッキ』

とにかく、トッポッキ (K-BOOK PASS 3) 作者:ヨジョ 発売日: 2021/03/20 メディア: 単行本 ヨジョ(요조)さんというアーティストは「期待を裏切らない」というかいつも予想の斜め上をいく感じが新鮮。彼女のことを知ったのは「K-BOOKフェスティバル 2020 in…