かもめもかも

かもめのつぶやきメモ

2023-01-01から1ヶ月間の記事一覧

2023年1月の読書

1月の読書メーター読んだ本の数:13読んだページ数:4545ナイス数:359脂肪の塊/ロンドリ姉妹~モーパッサン傑作選~ (光文社古典新訳文庫)の感想光文社古典新訳のこの本は、モーパッサンの多面的な文業やその魅力を紹介することをめざして編んだという中・…

『脂肪の塊/ロンドリ姉妹~モーパッサン傑作選』

脂肪の塊/ロンドリ姉妹~モーパッサン傑作選~ (光文社古典新訳文庫) 作者:モーパッサン 光文社 Amazon 光文社古典新訳のこの本は、モーパッサンの多面的な文業やその魅力を紹介することをめざして編んだという中・短篇アンソロジー(全三巻)の第一弾。こ…

『疑惑の入会者: ロンドン謎解き結婚相談所』

疑惑の入会者 ロンドン謎解き結婚相談所 (創元推理文庫) 作者:アリスン・モントクレア 東京創元社 Amazon 元腕利き英国諜報部員で頭脳明晰なアイリスと、鋭い観察眼と貴族の人脈を持つ最愛の夫を戦争で亡くしたグウェン。まだまだ戦争の爪痕が色濃く残るロン…

『たけこのぞう』

たけこのぞう 3冊目の短編集『陽だまりの果て』で、第50回泉鏡花文学賞を受賞した大濱普美子さんのデビュー短編集。『陽だまりの果て』をKindleサンプルで試し読みしたところ、とても良い感じだったので、どうせなら初期の作品から追ってみようと読んでみた…

『絶縁』

絶縁 作者:村田沙耶香,アルフィアン・サアット,ハオ・ジンファン,ウィワット・ルートウィワットウォンサー,韓麗珠,ラシャムジャ,グエン・ゴック・トゥ,連明偉,チョン・セラン 小学館 Amazon アジア9都市9名の若い世代の作家が、「絶縁」をテーマに書いた短…

『思い出のスケッチブック』

思い出のスケッチブック:『クマのプーさん』挿絵画家が描くヴィクトリア朝ロンドン 作者:E・H・シェパード 国書刊行会 Amazon もしもプーさんにあの挿絵がなかったなら……。なんだかちょっと想像できない。だってほら、もしもA.A.ミルンの『クマのプーさん』…

『優しい地獄』

優しい地獄 作者:イリナ・グリゴレ 亜紀書房 Amazon 1984年、社会主義政権下のルーマニアに生まれた著者は、混乱したポスト社会主義の中で少女時代を過ごす。2006年に日本に留学。一旦帰国した後、2009年に国費留学生として再来日。弘前大学大学院修士課程修…

『セルリアンブルー 海が見える家 下』

セルリアンブルー 海が見える家 下 (マグノリアブックス MB 46) 作者:T.J.クルーン オークラ出版 Amazon 魔法青少年担当省(ディコミー)に所属するケースワーカー、ライナス・ベイカーは、ある日突然、最上級幹部たちに呼び出され、最高機密レベル4の任務…

『セルリアンブルー 海が見える家 上』

セルリアンブルー 海が見える家 上 (マグノリアブックス MB 45) 作者:T.J.クルーン オークラ出版 Amazon タイトルや装丁から、人生に疲れた大人が癒やされるような、ファンタジーだと思いこんでいたから、主人公が40歳の男性だと知っても、さほど驚きはし…

『消えたソンタクホテルの支配人』

消えたソンタクホテルの支配人 (YA!STAND UP) 作者:チョン ミョンソプ 影書房 Amazon 1910年の韓国併合によって日本の植民地支配がはじまる3年前、1907年に実際に起きたある事件を元に創作された韓国のYA小説。舞台は漢城(ハンソン:現在のソウ…

『パラディーソ』

パラディーソ 作者:ホセ・レサマ=リマ 国書刊行会 Amazon 「ラテンアメリカ文学不滅の金字塔」「20世紀の奇書にして伝説的巨篇」「翻訳不可能と言われた幻のキューバ文学」そんな風に言われたら、手を伸ばさずにはいられない。と、手に取ったはいいが、不用…

『チャタレー夫人の恋人』

チャタレー夫人の恋人 (光文社古典新訳文庫) 作者:D・H・ロレンス 光文社 Amazon 上流階級の令夫人が領地の森番と契りを結び、道ならぬ恋へと突き進むこの小説を一文でまとめてしまうと、極めて陳腐な恋物語にしか思えない、だがしかし……と、訳者はまえが…