かもめもかも

かもめのつぶやきメモ

2022-05-01から1ヶ月間の記事一覧

2022年5月の読書

5月の読書メーター読んだ本の数:17読んだページ数:5206ナイス数:392犬を連れた奥さんの感想いつ読んでも、何度読んでも、好きになれないんだよなあ。これ。読了日:05月31日 著者:アントン チェーホフいちばんたいせつなもの (世界傑作童話シリーズ)の感…

『いちばんたいせつなもの』

いちばんたいせつなもの (世界傑作童話シリーズ) 福音館書店 Amazon 副題は「バルカンの物語」。収録されているのは、編訳を手がけた八百板洋子さんが、ソフィア大学留学中にご自身であちこち足を運んで集めた民話や、留学中に知り合った友人たちから聞いた…

『クレーヴの奥方』

クレーヴの奥方 (古典新訳文庫) 作者:ラファイエット夫人 光文社 Amazon フランス文学史上初の心理小説と名高い作品ですが実は初読みです。物語の舞台は時はアンリ2世の治世下、16世紀のフランス。恋敵を押さえ込み、父親を早くに亡くした女相続人として…

『鳥は飛ぶのが楽しいか』

鳥は飛ぶのが楽しいか 作者:チャン・ガンミョン 堀之内出版 Amazon 生きづらさを感じて、母国を出て行こうとするた若い女性の葛藤を描いた『韓国が嫌いで』 韓国が嫌いで 作者:チャン ガンミョン ころから Amazon 朝鮮半島を舞台にした近未来ディストピア小…

『幼ものがたり』

幼ものがたり (福音館文庫 ノンフィクション) 作者:石井 桃子 株式会社 福音館書店 Amazon 『ノンちゃん雲に乗る』の作者で『クマのプーさん』の翻訳家、石井桃子さんには小さい頃から随分お世話になってきた。この本は1907年生まれの桃子さんが、「古希…

『壊れた魂』

壊れた魂 作者:アキラ・ミズバヤシ みすず書房 Amazon フランス語で書かれ、フランスで出版されて文学賞に輝いた小説を、著者自らが日本語に翻訳した作品だと聞いて興味を持って読んでみた。冒頭、フランス語辞典からの引用で、フランス語で魂を意味する“âme…

『流浪蒼穹』

流浪蒼穹 (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ) 作者:郝 景芳 早川書房 Amazon 船が岸に近づき、灯火は消えようとしている。 船は宇宙を漂い、暗闇の中で一滴の水のように、弧を描くターミナルにゆっくりと滑り込む。 船の名はマアース。火星(マーズ)と地球(ア…

『氷の城』

氷の城 (タリアイ・ヴェーソス・コレクション) 作者:タリアイ・ヴェーソス 国書刊行会 Amazon 日本ではこれまで“タリエイ・ヴェースオース”と表記されていたと思うが、タリアイ・ヴェーソス(Tarjei Vesaas, 1897-1970)は、何度もノーベル文学賞候補にあがっ…

『オオカミが来た朝』

オオカミが来た朝 (世界傑作童話シリーズ) 作者:ジュディス・クラーク 株式会社 福音館書店 Amazon 1935年、大不況下のオーストラリア。父親が急死したため、14歳の内気な少年ケニーは、赤ん坊を抱えた母親とまだ幼いきょうだいたちという6人もの家族…

『 ナショナルな欲望のゆくえ』

ナショナルな欲望のゆくえ: ソ連後のロシア文学を読み解く 作者:隆志, 松下 共和国 Amazon 高校時代にドストエフスキーに熱中し、ソローキンをテーマに学位論文を書いたという1984年生まれの著者が、博士論文を基にその後の研究成果も踏まえて大幅に加筆…

『人類対自然』

人類対自然 (エクス・リブリス) 作者:ダイアン・クック 白水社 Amazon 12篇の作品が収録された本書は、アメリカの作家ダイアン・クックのデビュー短篇集Man V. Nature(2014)の全訳。夫に先立たれた“わたし”が連れて行かれたのは女性用シェルター。持って行…

『プエルトリコ行き477便』

プエルトリコ行き477便 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション) 作者:ジュリー・クラーク 二見書房 Amazon “誰からも敬愛された進歩主義の上院議員マージョリー・クックのカリスマ性あふれる息子”“資産家のクック家が運営する財団を束ねるやり手”“近々、母親…