かもめもかも

かもめのつぶやきメモ

2022年2月の読書

2月の読書メーター
読んだ本の数:17
読んだページ数:3820
ナイス数:464

あたまをつかった小さなおばあさん (世界傑作童話シリーズ)あたまをつかった小さなおばあさん (世界傑作童話シリーズ)感想
ひとり暮らしのまずしいおばあさんが、あれこれ工夫して寒さをしのいだり、ネズミの被害を食い止めたり…という小咄がつまっているこのシリーズ。ユーモアがつまっているはずなのに、なんだかおばあさんが馬鹿にされているようにも思われて笑えなかったのは、読み手の年齢がおばあさんにちかづいているせいなのか。
読了日:02月28日 著者:ホープ・ニューウェル
なぜあらそうの?なぜあらそうの?感想
1938年、ボルガ川のほとりにあるロシアのサラトフで生まれた作者の、戦争の記憶に裏打ちされたこの本は、一文字の文字もない絵本です。それでも、読者は、ページをめくりながら考えずにはいられません。どうして、あのとき?どうして、こんなことに?どうして、やめられないの?どうしたら、とめられるのか?と……。
読了日:02月26日 著者:ニコライ ポポフ
後宮の検屍女官2 (角川文庫)後宮の検屍女官2 (角川文庫)感想
ああこれはもう、次巻も読むしかないではないか!
読了日:02月26日 著者:小野はるか
さむがりやのスティーナさむがりやのスティーナ感想
アイスランド発の絵本と聞いて手に取ってみた。アイスランドほどではないにしろ、私も十分寒い北国で暮らしていて、スティーナほどではないにしろ、さむがりやで出不精で、できることなら日がな一日蒲団の中で暮らしたいと思っているタイプなのでわかるわかる!とうなずきながら、ページをめくる。でも、そうだよね。わたしだってわかっている。蒲団の中にいるよりも暖かくすごせる方法があるってこと。さてっと。雪かきにいって、ひと汗かいてこようかな…。
読了日:02月24日 著者:ラニ・ヤマモト
アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か? ; これからの経済と女性の話アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か? ; これからの経済と女性の話感想
女性と経済の問題は、長い間“女性の仕事”とされてきた保育、看護、介護等の“ケア労働”に携わる人たちの低賃金問題とも密接にかかわっているわけで、古くて、新しい問題として、今一度根本からとらえなおす必要があるように思われる。
読了日:02月23日 著者:カトリーン・マルサル
自由研究には向かない殺人 (創元推理文庫 M シ 17-1)自由研究には向かない殺人 (創元推理文庫 M シ 17-1)感想
小さな町で起きた事件の真相を調べていくと、誰も彼もが秘密を抱えていて……というのはミステリにはよくあるパターンではあるけれど、ティーンエイジャーが自由研究の課題として、謎解きに挑むという設定が新鮮。主人公がいかに優秀な学生だとはいえ、思いっきり危なっかしいので、その設定がスリルとスピード感を増幅させもする。それにしても、まさかこの歳になって、高校生の「自由研究」に翻弄されて目の下に隈を作る羽目になろうとは!?
読了日:02月21日 著者:ホリー・ジャクソン
ヌマヌマ ; はまったら抜けだせない現代ロシア小説傑作選ヌマヌマ ; はまったら抜けだせない現代ロシア小説傑作選感想
お気に入りは『庭の体験』『超特急「ロシアの弾丸」』『おばあさん、スズメバチ、スイカ』『トロヤの空の眺め』あたり。いずれもオーソドックスにロシア文学の香りが漂っているような作品という気も。自分の“好み”を改めて認識することになったアンソロジーでもあった。
読了日:02月18日 著者:ミハイル・シーシキン ほか
魔法使いの失われた週末: (株)魔法製作所 (創元推理文庫 F ス 5-13 (株)魔法製作所)魔法使いの失われた週末: (株)魔法製作所 (創元推理文庫 F ス 5-13 (株)魔法製作所)感想
スピンオフの短篇集だというので、ゆっくり楽しむつもりだったのに、ちょっとだけ…と覗いてみたら、案の定魔法にかかって一気読み。オーウェンの学生時代、ガーゴイルのサム目線の物語、おまけに始まりのあのエピソードがオーウェンの視点から語られて…。うわあ!これ、シリーズの最初から無性に読み返したくなる魔法もかかっていたのね!?
読了日:02月16日 著者:シャンナ・スウェンドソン
プンスカジャム (福音館創作童話シリーズ)プンスカジャム (福音館創作童話シリーズ)感想
近頃すっかりハマっているくどうれいんさんの絵本。丁度福音館書店創立70周年ということもあって、読んでみました&書いてみました↓。(とはいえいらいらが溜まったときにキッチンにたつのは、私にとってもあるあるだけど、疲れて立ちたくない時に立たずにすむならもっといいんだけれどなあ。ふう。)
読了日:02月16日 著者:くどう れいん
わたしを空腹にしないほうがいい 改訂版わたしを空腹にしないほうがいい 改訂版感想
この本を読むときは、すぐに食べられるよう、お気に入りの美味しいものを用意しておいた方が良い。さっきご飯を食べたばかりだから大丈夫!なんていうのは通用しない。その点だけはゆめゆめお忘れなく!!
読了日:02月14日 著者:くどうれいん
あいたかったよあいたかったよ感想
関東地方にも雪が降った日、朔北社さんがツイートで紹介していた「雪の表紙」の絵本は、子どもの視線で戦争を描く本だった。
読了日:02月13日 著者:エルズビエタ,Elzbieta,ELZBIETA
掌侍・大江荇子の宮中事件簿 (集英社オレンジ文庫)掌侍・大江荇子の宮中事件簿 (集英社オレンジ文庫)感想
面白い。これはなかなか面白い。続刊希望、首長で待つ。但し、できればこの先、帝の横恋慕はなしでお願いしたい。
読了日:02月12日 著者:小田 菜摘,ペキォ
ぜんぶ本の話ぜんぶ本の話感想
本を愛する人たちによる本の話はいつだって楽しい。Kindleで隙間時間に少しずつ読むつもりだったのに、後半は、勢いづいてぐいぐい読み進めてしまった。前々から、春菜さん書かれる書評、好きだな…と、思ってはいたけれど、そうか本の好みが似ていたのか!
読了日:02月11日 著者:池澤 夏樹,池澤 春菜
話し足りなかった日話し足りなかった日感想
これほど濃厚なあれこれを読めば、読んでいるこちらの方もダメージを受けそうなものなのに、圧倒されるだけでなく、なんだか開き直って生きる元気までもらえる気がしてきてしまう不思議。
読了日:02月09日 著者:イ・ラン
ハムネット (新潮クレスト・ブックス)ハムネット (新潮クレスト・ブックス)感想
いやはやこれは素晴らしかった!大胆ながら繊細で、陰翳すらも鮮明で、この作家とこの翻訳家でしかありえないと思われるほど、見事に紡がれた物語。この魅力を上手く伝えるレビューは書けそうにない。書けそうにないが、とりあえず、記録だけでもと書き残す。↓
読了日:02月07日 著者:マギー・オファーレル
アリスとふたりのおかしな冒険 (児童書)アリスとふたりのおかしな冒険 (児童書)感想
友情、冒険、ミステリ…。児童書だからとあなどれないシリアスな展開に、スコットランドの豊かな自然と、本好きが喜ぶネタが見え隠れするしかけも加わって、読み応えもたっぷり!
読了日:02月04日 著者:ナターシャ・ファラント
滞空女: 屋根の上のモダンガール滞空女: 屋根の上のモダンガール感想
昨年暮れにオンライン参加した【K-BOOKフェスティバル2021】出版社対抗イチオシ本&クイズ大会で、三一書房さんからいただいた本なのだが、これはよかった!すごくよかった!!1931年、平壌の小高い丘に建つ楼閣・乙密台の屋根に登り、朝鮮の労働運動史上はじめて「高空籠城」と呼ばれる、高所での占拠闘争を繰り広げた女性労働者、姜周龍(カン・ジュリョン)。実在した人物を主人公に据え、その半生を描いた小説だとは聞いていたが、これほどまでに心惹かれようとは思ってもみなかった。
読了日:02月01日 著者:パク ソリョン

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