かもめもかも

かもめのつぶやきメモ

#文學の実効 を読む その2

#文學の実効 を読む その1の続き

第6章:心を解放する ここまでの中で1番難解に思えたのは私が『神曲』を苦手としているからかも。でもそれはもしかすると私の“脅威探知回路”が正常に作動しているからかもとも。読み手を不安にさせる設計図。何度も挫折している『神曲』に再チャレンジしてみるか?
第7章:悲劇的な考え方を捨てる 右脳は悪い方向へ、左脳はよい方向へ向かいそうなことを重視する傾向がある!おとぎ話のもたらす高揚感、ペローの妙薬に隠されたとげ!チャップリンにラング、ディズニー…今私の脳はどういう刺激を受けているのかと考えずにはいられない!?
第8章苦悩を癒やす/ 悲劇と追悼が残虐な陰謀による復讐で収拾されていた時代に生まれた『ハムレット』の斬新。文学は苦悩を軽減し、悲しみを解消しうるのか。言われてみればなるほどと思いはするが、作家ってこんなことまで考えながら物語を書くの?それともそれが天性の!?
第9章:絶望を払いのける この章は、サイケデリックも心の目の今ひとつ理解できずに消化不良気味。それは私が“絶望”を知らないからか?そうなのか??いずれにしても、あとでもう一度戻ってこよう。そうしよう。とひとまず先へ進んでみることに。
第10章:自分を受け入れる いやーこの章は面白かったな。「恥」を乗り越えた「自己受容」、自分の道を見つけるためには何が必要か。荘子から『紅楼夢』への流れには思わずクスッと笑ってしまうが、『カサブランカ』や『アメリカーナ』まで!

第11章:悲劇を撃退する “読み手に皮肉と愛情を同時に感じさせる小説”、“他人を、自分がこうあってほしいと望む人物としてではなく、ありのままの人物として愛せるようになる”。思わず膝を打つ勢いで読んだこの章のオースティン作品の効能、すごく興味深い。
第12章:人生を活性化する ストレスには2種類あって快ストレスを与えてくれる物語は…。すぐ夢に見てしまうから昔からホラーは苦手。でも読書会で読んだ「フランケンシュタイン」は面白かったな。もしかするとあれはホラーの「設計図」が違っていたせいだったのか!?
ようやく半分ぐらいまできた。中身の面白さはもちろんだが、興味深いのは以前読んだ本だけでなく、今読みかけている本や、レビューを書きかけている本について考えるときにも、新たな視点が加わってきた気がすること。あ、これが「拡張」だな。もしかして著者が描いた「設計図」は…。