かもめもかも

かもめのつぶやきメモ

#文學の実効 を読む その1

 

 

とても気になっていた本を、書評サイト本が好き!を通じていただいた。

思っていたとおりとても美しい本で、思っていたとおり分厚く手強そうだったので、じっくりゆっくり毎日少しずつ読んでいくことにした。

けれども、献本書評を書き上げるまでの2、3週間、せっかく頂いた本を独り占めして楽しむのも気が引けたし、本の宣伝と自分への励みになにかできないかと思って考えたのが、1章読み終わる毎にTwitterでつぶやいてみるということだった。

25章と+α、毎日少しずつつぶやけば、少なくても装丁とタイトルは、フォロワーさんに覚えてもらえるはず。

もしかしたら、併走して下さる方もいらっしゃるかもしれないと考えたのだった。

 

以下はそのつぶやきをまとめたもの。 字数の制限もあるし、初読の印象にすぎないので内容は浅いが、それでも記録として残しておこう。

 

まずは冒頭19頁ほどの“はじめに 創意の天空”を読む。豊かな都市ウルで月の神官となったエンヘドゥアンナ。詩や文章を書き残したこの女性のことはたしか昔読んだ『シュメル-人類最古の文明』(小林登志子/中央新書)にも出てきた気がする。
まずは26頁にわたる序章。正直アリストテレスの『詩学』なんてこれまで読もうと思ったこともなかったけれどこれは面白い。文学において高揚感をもたらすものは?夢中にさせる仕掛けとは?文学が人の心にもたらすものは?そこからあなたにお勧めの文学は…という展開なのか?
「第1章:勇気を奮い起こす」を読む。しばらく前に『イリアス』を読み終えたばかりだからと張り切って読み進めるも、え?ええっ!?と驚く指摘。でも確かに言われてみれば、あの高揚感を演出するものは……。「語り手」のあり方と共にあれこれ振り返っているところ。
うわぁ!ちょっとこれ!「第2章 恋心を呼び覚ます」を読んでみてよ!サッフォーやオースティンに見る“愛の設計図”!これこそ私のツボかもしれない!?「やりなおし世界文学」にも上がっていた『マイ・アントニーア』も読まなくては!

第3章:怒りを追い払う 生成過程を含め『ヨブ記』の解釈は宗教的な意味合いもあって留保をつけるとしても、「正義」を求め「怒り」を燃やし「後悔」から「共感」へと導いていく過程が面白い。それにしても過剰なあれこれは物語の中に留まらず……考え出すといろいろと怖い。
第4章:苦しみを乗り越える ソクラテスが毒をあおる場面から風刺へ。風刺からパロディ、あてこすり、皮肉へ。だが作家があれこれ仕組んだところで読者が気づかなければずっと初期メノンのままかもしれず。読者に求められるものも多い。『銀河ヒッチハイク・ガイド』読まねば。
第5章:好奇心をかきたてる 未来を予見しても答え合わせができるまで時間が掛かりすぎる。それで未来から語る手法が生み出されたわけか。確かにそういう物語ならあれもこれもと思い浮かべることができる。もちろんその語り手が信頼できるかどうかはまた別の話だとしても。