かもめもかも

かもめのつぶやきメモ

『十三号キャビンの女』

 

FBI捜査官のエマ・グリフィンは、潜入捜査の目的で
小さな田舎町フェザードネストにやってきた。

今回の任務は、静かでのどかなはずのこの町で暮らす人々を
恐怖に陥れている連続失踪事件の真相を探り出すこと。

とはいえ、彼女の上司はエマの腕を見込んで
彼女を送り込んできたというわけではなさそうだ。

先の任務におけるチームワークを乱す勝手な振る舞いの
懲罰的な意味合いで半年間のデスクワークを経ての現場復帰。

上司がなぜ、この仕事を彼女に回してきたのかはわからないが、
とにかく失敗するわけにはいかなかった。

ところが、長時間列車に揺られてたどり着いた
町外れの森のキャビンにようやく腰を落ち着けたところに、
訪ねてきた見知らぬ男は、
彼女がドアを開けるいきなり倒れてきてそのまま息絶えた。

おまけにその男、エマの名前が書かれたメモを握りしめていたのだった!

罠か!?罠なのか!?

と、読者を煽っておきながら、
エマを気遣う優しい男性が現れるのもお約束で、
潜入捜査のため偽りの人生で閉鎖的な町に溶け込むべく奮闘する自分と
本当の自分との葛藤も。

今回の事件そのものの展開は、
ある程度読み進めれば予測可能で意外性があるとはいえないが、
行方不明になったあの人この人の足跡を追ううちに
断片的に明かされる両親や恋人を失ったエマの過去が、
物語に一層の不穏さと深みを与えていて一気に読まずにはいられない。


だがしかし、ああなんてこと!!




これってシリーズものだったのか!
エマの心を捉えて放さない過去の事件の真相を解き明かすため
続きも翻訳してもらわねば!!