かもめもかも

かもめのつぶやきメモ

『世界文学と日本近代文学』

 

世界文学と日本近代文学

世界文学と日本近代文学

  • 発売日: 2019/11/27
  • メディア: 単行本
 

 

難しそうだなあと思いながらも、

好奇心にかられて読み始めた論文集。

世界文学の中の漱石や谷崎、という視点が興味深く、

ところどころわからないながらもぐいぐいと読み進められた。

 

とりわけ面白かったのはソフィア大学のダリン・テネフ氏の書かれたもの。

「猫との会話と文学の可能態」なんて“文学ネコ”研究だもの!

 

物言う猫と沈黙を守る猫、語る猫と無口な猫。

19世紀初頭以来、文学作品の中で増加した話す猫。

彼らの多くは雄でおしなべて大変聡明で雄弁!?

 

いやー面白い、ここからはじまる一連の考察。

紹介されている猫に片っ端から会いに行きたくなってきた。

 

あんまり面白かったから、ぜひ手元に置いておきたいという気も。

ただこれ、お値段がねえ。

もう少し熱が冷めた頃、再考しよう。そうしよう。

 

でももし、ダリン・テネフ氏の単著が翻訳されたら

絶対買ってしまうと思うな。