かもめもかも

かもめのつぶやきメモ

2021年11月の読書

11月の読書メーター
読んだ本の数:20
読んだページ数:5026
ナイス数:435

保吉の手帳から保吉の手帳から
読了日:11月30日 著者:芥川 竜之介
あばばばばあばばばば
読了日:11月30日 著者:芥川 竜之介
お時儀お時儀
読了日:11月30日 著者:芥川 竜之介
後宮の烏 6 (集英社オレンジ文庫)後宮の烏 6 (集英社オレンジ文庫)感想
烏をはじめ神々が子どもっぽく,深みがなさそうなところが気になりはするが,振り回される人々のドラマは相変わらず面白い。続きが楽しみ。
読了日:11月29日 著者:白川 紺子,香魚子
もう死んでいる十二人の女たちと (エクス・リブリス)もう死んでいる十二人の女たちと (エクス・リブリス)感想
実を言うと巻頭作に打ちのめされて、一度挫折した本だ。今回改めて最初から読み直してみたら、巻頭作と巻末に収録された表題作との対比がまた見事で、これは短篇集で、しかも日本版オリジナルの短篇集のはずなのに、まるっと一冊で一つの作品群でもあるような、そんな素晴らしい編纂だったと、途中で投げ出さなかったからこそ、実感を持って言うことができる。
読了日:11月29日 著者:パク・ソルメ
ほんとうのことしかいえない真実の妖精ほんとうのことしかいえない真実の妖精感想
続編刊行を機に再読。真実の妖精、やっぱりいいよね。
読了日:11月27日 著者:マット・ヘイグ
ウォーターダンサー (新潮クレスト・ブックス)ウォーターダンサー (新潮クレスト・ブックス)感想
タナハシ・コーツ初の長編小説。舞台は19世紀半ばのアメリカ・ヴァージニア州で幕を開ける。黒人奴隷たちが置かれた悲惨な状況、逃亡に失敗した奴隷たちのその後や、白人たちの報復行動、黒人奴隷を密かに領外に逃がすための様々な活動など、様々な資料を基に史実を盛り込んだ物語で、「地下鉄道」の活動家として有名なあのハリエット・タブマン等、実在の人物をモデルにした人たちの活躍もある。女性解放問題にも触れている点も好感が持てる、読み応えたっぷりの小説。それだけにマジックリアリズム的要素が必要だったのかどうかは微妙な気も。
読了日:11月25日 著者:タナハシ・コーツ,Ta-Nehisi Coates
私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない感想
びっくりするほどものすごく実践的な本。ある意味、ハウツーものと言えるかも。誰にでもお勧めできる本ではありませんが、私はとっても気に入っていて、ことある毎に読み返しています。
読了日:11月24日 著者:イ・ミンギョン
《世界》がここを忘れても アフガン女性・ファルザーナの物語《世界》がここを忘れても アフガン女性・ファルザーナの物語感想
米軍撤退を受けて一時期日本のマスコミも大騒ぎしていたけれど,それが下火になった今だからこそ,と,再読してみた。忘れない。忘れてはいけない,女性たちの物語。
読了日:11月22日 著者:清末愛砂
母の日に死んだ (創元推理文庫 M ノ 4-9)母の日に死んだ (創元推理文庫 M ノ 4-9)感想
ホーフハイム刑事警察署の2人の警部、オリヴァーとピアが活躍するドイツミステリシリーズ第9弾。女性ばかりが被害者で、大量の遺体が出てくる凄惨な事件だったが、それでも後味は悪くなく、早くもお馴染みの面々との再会が待ち遠しくも!?
読了日:11月22日 著者:ネレ・ノイハウス
ほんとうの友だちさがし 真実の妖精のおはなしほんとうの友だちさがし 真実の妖精のおはなし感想
真実しか口にすることができないだけでなく、いかなる場面でも問われれば、真実を口にせずにはいられないが為に、周囲とうまくやっていくことができなかった真実の妖精。前作でようやく心を通わせることができる友だちアーダと巡り会えたのに、いつも妖精と一緒のアーダは、転校先の学校で友だちができないばかりかいじめられて…。相変わらず真実の妖精はとってもいい子(?)で、友情出演(?)のファーザー・クリスマスはなかなか美味しい役どころ。でも本当に自分らしくあるって、簡単なことのようでとっても難しいよね。
読了日:11月21日 著者:マット・ヘイグ
マレー素描集マレー素描集感想
シンガポールのマレー系作家アルフィアン・サアットによる48の掌編からなる作品集。わずか1ページ強の短い作品の中にも、ストーリーがあり、驚くほど鮮明に浮かび上がってくるシーンがあることに驚く。それぞれ独立している作品で、連作というわけではないのだが根っこのところでゆるやかにつながっていて、読み進めていくうちに、マレー系の人々が直面する宗教問題、人種問題、その暮らしぶりなどが浮き彫りになっていく。
読了日:11月17日 著者:アルフィアン・サアット
ジェイコブの部屋ジェイコブの部屋感想
どの場面も細やかに描写され、その表現がまたうっとりするほど美しかったりもするのだが、場面も登場人物もめまぐるしく変わり、時間も空間もいったりきたりで、なにかをつかんだと思うと、そのなにかが指の隙間をすり抜けていくかのよう。だが少なくとも、彼は自分の部屋を持っていた。そしてその部屋を、多くの人が訪れて、多くの人が出て行った。それはまさに、彼の人生そのものようで……。
読了日:11月15日 著者:ヴァージニア・ウルフ
自転しながら公転する自転しながら公転する
読了日:11月12日 著者:山本 文緒
ポルトガル、西の果てまでポルトガル、西の果てまで感想
ポルトガルに通うようになって18年、13回の旅をして、滞在日数は220日を超えるという著者が、最初に通ったのはスペインで、何度も訪れてスペインを旅し、スペイン語もマスターしたという。そんな著者が国境をこえて、お隣の国ポルトガルにはなかなか足をのばせなかったのはなぜか。何年も後になって、一人ポルトガルを訪れてすっかりはまってしまうまでのプロローグがまずおもしろい。ただの旅好きでも、ただの食いしんぼうでもない。言葉をマスターし、料理を研究し、日本に帰ってからも彼の地で食べたあの味の再現に余念が無い点も。
読了日:11月10日 著者:福間 恵子
20世紀ジョージア(グルジア)短篇集20世紀ジョージア(グルジア)短篇集感想
ジョージアグルジア)語の翻訳家児島康宏氏が、20世紀初めからソヴィエト連邦時代にかけてジョージアグルジア)文学を担った作家の中から6人を選び出し、それぞれ2篇ずつの短編小説を訳したという短編集。豊かだが厳しい自然、土の匂いと木の香り。どこまでも続く空とその下で暮らす人々。人間くさくて率直で、やさしいがちょっぴりずるくて、夢見がちでそのくせとても寂しがり屋で、せつないぐらい哀しいひとたちの物語。また1冊、大切に思う本が増えた。
読了日:11月08日 著者:ミヘイル・ジャヴァヒシヴィリ,コンスタンティネ・ガムサフルディア,ギオルギ・レオニゼ,ノダル・ドゥンバゼ,グラム・ルチェウリシヴィリ,ゴデルジ・チョヘリ
文豪ストレイドッグス外伝 綾辻行人VS.京極夏彦 (角川文庫)文豪ストレイドッグス外伝 綾辻行人VS.京極夏彦 (角川文庫)感想
面白かった。意外なほどに面白かった。ここから綾辻さん、辻村さん、京極さんの作品に行くのもありだな。と思わせる面白さだった!?
読了日:11月04日 著者:朝霧 カフカ
象の旅象の旅感想
読み始めてまずおどろいた。これまで読んできたサラマーゴ作品とは比べものにならないほど、軽妙な滑り出し。あいかわらず「 」はないし改行もほとんどなく、一ページにこれでもかと文字がびっしり詰め込まれたこの文体で、ここまで軽やかな演出ができるとは。一気に読むのが勿体なくて少しずつ歩を進めると、だんだん興に乗ってきて、声を出して読んでみる。いいなこの感じ。このリズム。なんだかすごく楽しい。これはもう作家はもちろん訳者もすごいとしか。もちろん中身も面白かった。
読了日:11月04日 著者:ジョゼ・サラマーゴ
野生のアイリス野生のアイリス感想
2020年にノーベル文学賞を受賞したアメリカの詩人、ルイーズ・グリュック(Louise Glueck)氏の詩集。左側のページに訳詩、右側のページに英語の原詩が掲載されている対訳形式。オドリコソウやエンレイソウスノードロップヒナギクなど、身近な草花を愛で、朝な夕なに祈り、風や光を肌で感じて詩人はうたう。その声は、穏やかで、密やかな響きであるにも関わらず、どこか凜とした佇まいで、一見可憐ではかなげに見えて、風雨にさらされてもしっかりと根をはって生きる草花のような、見かけによらないたくましさがある気がした。
読了日:11月03日 著者:ルイーズ・グリュック
廃墟の形 (フィクションのエル・ドラード)廃墟の形 (フィクションのエル・ドラード)感想
こんなに細かい文字でぎっしり詰め込まれたのでは、老眼鏡でもなかなか厳しい。これは読み切れないかも……などと途方に暮れかけたのがウソのよう…相変わらずバスケスは面白い。
読了日:11月01日 著者:J・G・バスケス

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